Windows 10が快適なメモリーは4GB? 8GB? 12GB? 16GB? まとめ

2019年1月28日Microsoft Windows (マイクロソフト ウィンドウズ)

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概要

物理メモリー 4GBPC8GB を増設して合計 12GB にしました。
Windows 10PC を快適に使うには、何 GB の物理メモリーが必要なのかを検証しました。


「タスク マネージャー」で検証

  1. Windows 10PC を起動して10分間放置した状態のメモリーは 4GB でも余裕が有ります。
    起動10分後の「タスクマネージャー」のタブ「パフォーマンス」
    「タスクマネージャー」のタブ「パフォーマンス」

  2. 次に、下に列挙したプログラムを全て起動させた状態で、かつ、 Web ブラウザー「Google Chrome」でブラウザーゲームをしたところ、メモリー使用量が 6GB に到達しました。

    1. AviUtl (動画編集)
    2. Cubase 6 (音楽制作)
    3. GIMP (画像編集)
    4. Google Chrome (Web ブラウザー)
    5. Internet Explorer (Web ブラウザー)
    6. LibreOffice (オフィススイート)
    7. Microsoft Edge (Web ブラウザー)
    8. Mozilla Thunderbird (メール)
    9. Sibelius 6.2 (楽譜作成)
    10. Snipping Tool (キャプチャー)
    11. Windows Media Player
    12. WinSCP (FTP)
    13. エクスプローラー
    14. タスク マネージャー
    15. メモ帳
    16. リソース モニター
    17. リモート デスクトップ接続
    起動60分後の「タスクマネージャー」のタブ「パフォーマンス」
    「タスクマネージャー」のタブ「パフォーマンス」

「リソース モニター」で検証

  1. Windows 10PC を起動して10分間放置した状態
    起動12分後の「リソースモニター」のタブ「メモリ」の「物理メモリ」
    「リソースモニター」のタブ「メモリ」の「物理メモリ」

    12GB の物理メモリーのうち、「使用中」が約 2.5GB
    メモリーにあらかじめ読み込んでおいて、起動を速くする「スタンバイ」が約 2GB
    使用されていない「空き」が約 7.5GB

  2. 前述のプログラムを全て起動させた状態で、かつ、 Web ブラウザー「Google Chrome」でブラウザーゲームをした時
    起動60分後の「リソースモニター」のタブ「メモリ」の「物理メモリ」
    「リソースモニター」のタブ「メモリ」の「物理メモリ」

    12GB の物理メモリーのうち、「使用中」が約 6GB
    メモリーにあらかじめ読み込んでおいて、起動を速くする「スタンバイ」が約 4GB
    使用されていない「空き」が約 1.8GB


メモリーを特に消費するソフトウェア

メモリーを特に多く使うソフトウェアは Web ブラウザー「Google Chrome」です。
いろいろ使っているうちに、 2.5GB くらい消費します。
起動60分後の「タスクマネージャー」のタブ「プロセス」
「タスクマネージャー」のタブ「プロセス」

まとめ

Windows 10 は、起動するだけでメモリーを 2.5GB くらい使用しますが、 Web ブラウザー「Google Chrome」を使用すると、さらに 2.5GB くらい消費するので、物理メモリーが 4GB だったら使い切ってしまいます。

よって、 Web ブラウザー「Google Chrome」をよく使う人は、物理メモリーを 8GB 以上にすることをおすすめします。

自分の場合は、物理メモリー 4GBPC に、物理メモリー 4GB 二枚を増設して合計 12GB にしたのですが、増設の後は、 Web ブラウザーの画面が真っ白になることが起きなくなりました。

物理メモリー容量別まとめ
2GB
  • OS (Windows 10 64bit) を起動するだけで、 2GB の物理メモリーを使い切ってしまう。
  • 「スタンバイ」 (メモリーにあらかじめ読み込んでおいて高速化する機能) のためのメモリーを確保できないため、プログラムを起動するときに時間がかかる。
  • 「スワップ」 (メモリーが不足したときに、 HDD 等を物理メモリー代わりに使用すること) が発生するため、次のような問題が引き起こされる。

    1. 記憶装置が eMMC か SSD の場合は、寿命が著しく短くなる可能性がある。
    2. 記憶装置が eMMC の場合は、基板に固定されているため、寿命が来たら、基板ごと交換するか、新しい PC に交換しなければならない。
    3. 記憶装置が HDD の場合:
      1. 長時間に渡ってアクセス状態が続いて、レスポンス (反応) が悪いため、ストレスが溜まる。
      2. データの読み書きのカリカリ音がうるさい。

4GB
  • OS (Windows 10 64bit) を起動するだけで、 2.5GB くらいのメモリーを使用する。
  • Web ブラウザー「Google Chrome」を使用すると、メモリー使用量が 2.5GB に達する場合がある。
  • そうなった場合は、 2GB の場合と同じ問題が発生する。
8GB
  • Web ブラウザー「Google Chrome」のメモリー使用量が 2.5GB に達した場合でも、メモリー不足が起こりくい。
  • 物理メモリーが 4GB × 2枚組で、 PC と物理メモリーが「デュアルチャンネル」に対応している場合は、データの転送速度が高速化される。
12GB, 16GB, 32GB, 64GB
  • 「スタンバイ」 (メモリーにあらかじめ読み込んでおいて高速化する機能) のためのメモリーを十分に確保できるため、 PC のレスポンス (反応) が良い。
  • 「スワップ」が発生しにくいため、次のような利点がある。

    1. 記憶装置が eMMC や SSD の場合は、寿命を長くすることができる。
    2. 記憶装置が HDD の場合は、データの読み書きのカリカリ音が減って、環境が静かになる。

  • Windows 10 Pro で有効化できる機能「Hyper-V」を使用するときに、仮想マシンに多くのメモリーを割り当てることができる。

余談

あと、物理メモリーを増設すると都合が良いことがあります。

それは、物理メモリーが故障して PC が起動できないトラブルが発生したときに、もし、物理メモリーが一枚しかなかったら、それを取り外すわけにはいかないため、故障の原因を突き止めるのに時間がかかります。

また、故障の原因が物理メモリーだとわかった後に、新しい物理メモリーを買いに行くか、通信販売で注文してから到着するまでは、その PC を使えないということになります。

しかし、もし、物理メモリーが二枚以上だった場合は、物理メモリーを一枚ずつ取り付けることによって、故障している物理メモリーを特定することができ、また、故障していない物理メモリーだけを取り付けた状態で、そのまま PC を使い続けることができます。


物理メモリーを 4GB から 12GB に増設したメリット

  1. Web ブラウザーの画面が真っ白になることが起こらなくなった。
    1. Web ブラウザーを再起動する必要がない。
    2. ストレスを感じない。

  2. 増設した二枚の物理メモリーが、「デュアルチャンネル」で動作するようになった。
    1. データの転送速度が高速化され、パフォーマンスを向上させることができる。
    2. 作業が快適になる。

  3. メモリーを解放する目的で PC を再起動する必要が無くなった。
    1. 作業に集中することができる。
    2. ストレスを感じない。

  4. メモリーを解放するユーティリティーソフトウェアを使用する必要が無くなった。
    1. そのプログラムを削除して、記憶装置の空き容量を増やすことができる。
    2. そのプログラムがメモリーに常駐しないので、使用できるメモリー量が増える。

  5. メモリーの使用量を知るために、「タスク マネージャー」や「リソース モニター」を起動させることが無くなった。
    1. 作業に集中することができる。
    2. そのプログラムがメモリーに常駐しないので、使用できるメモリー量が増える。

  6. 物理メモリーの故障が原因で PC が使えなくなる可能性が低くなった。
    1. 故障していない物理メモリーだけを取り付けた状態で、 PC を使い続けることができる。
    2. その PC で、物理メモリーを注文することができる。

  7. 「スワップ」 (メモリーが不足したときに、HDD 等を物理メモリー代わりに使用すること) が起きにくくなった。
    1. 記憶装置が eMMCSSD であれば、寿命を長くすることができる。
    2. 記憶装置が HDD であれば、「カリカリカリ…」という動作音が減って、環境が静かになる。
    3. ヘッドとプラッタ (円盤状の部品) が接触して HDD が故障する可能性が低くなるかもしれない。
    4. 余計なデータの読み書きが減ることで、作業が早く終わるかもしれない。